3/9(水)衛生・メディカル部会 分科会開催しました

協会から

2022年03月15日

2022年3月9日にANNA衛生・メディカル部会分科会を下記3演題で実施しました。COVID-19での感染対応により定常化したTEAMSでのWeb講演会でしたが53名の受講申し込みが有りました。今回の講師は全員大学教授(現役、OB含む)であり、聴講者からは判り易かったとの感想が届いた。

 

1.「Zetta スピニング方式とメディカル・衛生への応用」

講師:東京工業大学  名誉教授 谷岡 明彦 氏 

ナノファイバーの権威で在られる谷岡先生からナノファイバーの定義、歴史、製法に関してご講演頂いた。東京工業大学在籍中の研究段階より工業化、大量生産化に向けた課題の認識、対策の結果、Zetta方式を導き出され、現在も動態センサー、形状記憶機能、温度変化での挙動等の研究を継続されています。最新の技術動向、考えうる用途情報等、聴講者より質問含め良い情報交換の場となった。

 

2.「感染症に対する個人防護具の課題と改良に向けての提言」

―医療従事者と衣服の視点からー                         

講師:岡山県立大学  保健福祉学部  教授 森本 美智子 氏 

医療従事者の立場から現場で使用する個人防護具の課題に関してご講演頂いた。個人防護具の主な材料である不織布企業の会員の方々には、医療現場での問題、今後の開発方向性を伺える機会も少なく、個人防護具がどうあるべきか、介護して頂ける看護師様へより快適な衣料を提供するための方向性に関して、実験結果も含め貴重な情報をご説明頂いた。講演後の質問多かったことから、今後、不織布関連企業、個人防護具関連企業とのコラボレーションを期待したい。

 

3. 「コロナ禍の衛生・メディカル用不織布の生産技術・市場動向と今後の展望」              

 講師:日本不織布協会 顧問 元京都女子大学 教授  矢井田 修氏 

 不織布の定義から衛生メディカル用途での用途、最近の技術動向含めご講演頂いた。

マスクやワイパー等の医療用途、不織布の製法、設備での新技術等は不織布技術者に向けて、新規開発テーマ探索の参考になったと思われる。海外情報の収集が難しい状況であるが、コロナ終息後の海外情報収集再開を期待する。

        

*この分科会の要旨は、「正会員企業様専用ページ」に掲載されています